セントポーリア愛の郷/特別養護老人ホーム

TEL:078-907-1165
〒651-1421 兵庫県西宮市山口町上山口1584-1

理事長コラム

2017/04/24

何が真実なのか

アメリカのフェイクニュースや、日本での森友問題、お隣の韓国でのセウォル号沈没事件、今世界で何が本当なのか、何が真実なのかが問われています。

私の所属している大阪南ロータリークラブでは、「四つのテスト」という自分の職業や地域及び個人のレベルにおける言動の尺度として、以下の言葉があります。

四つのテスト
 言動はこれに照らして
 ①真実かどうか
 ②みんなに公平か
 ③好意と友情を深めるか
 ④みんなのためになるかどうか

特に一番最初にきている『真実かどうか』は公明正大な生き方をする上で大切な尺度になると思います。嘘偽りはないのか、本当のことか、という質問を自分にすることが大切になって来ます。現在世界で起こっている多くの出来事が、真実追求の大切さを示唆しているように思います。

私達の施設においても事実に基づく記録が大切であるという認識により、ご入居者・ご利用者に対してしっかりとした介護記録を作成しています。ご入居者・ご利用者の日々の活動を15分刻みで24時間シートにまとめ上げています。

やむを得ず起こった事故も、原因を徹底して究明することで2度目を起こさないように職員全員で検証しています。事実をつみあげていくことで、多くのことが解決していくように思えます。

2017/03/24

セルフネグレクト問題

まずネグレクトとは育児や世話、介護などを放棄することだと定義されています。ネグレクトとは親や子供などが家族の世話を放棄することであり、セルフネグレクトとは自分自身による世話の放棄です。

セルフネグレクト状態にある高齢者は、認知症のほか精神疾患・障害・アルコール関係の問題により、生命・身体に重大な危険が生じる可能性があるにもかかわらず、本人が支援を拒否したり、本人が生活の困難さは無いと主張したりすることによって、市町村や地域包括支援センターがなかなか関与できない状態にあります。

厚生労働省は高齢者虐待の範疇に入らないセルフネグレクトに対して以下の見解を出しています。

市町村は、高齢者虐待防止法に規定する高齢者虐待かどうか判別しがたい事例であっても、高齢者の権利が侵害されていたり、生命や健康、生活が損なわれているような事態が予測されるなど支援が必要な場合には、高齢者虐待防止法の取り扱いに準じて、必要な援助を行っていく必要がある。
厚生労働省マニュアル


今後、市町村・民生委員・自治会・地域包括支援センター等が、セルフネグレクト対象者に対して孤立させない支援を行っていく必要があります。支援者を見つけて、本人との信頼関係を築き、援助を受け入れてもらうことが最大の課題となっています。

孤立死・虐待死をゼロにする運動を早期に展開していかなければなりません。

2017/02/24

介護業務一日体験講座

ここ数年、女性や高齢者の就労数が増加しています。2016年9月までの4年間で15才から64才の女性は99万人増加し、65才以上は147万人増加しています。又「適当な仕事がない」という理由で求職活動を行っていない現役世代の女性は64万人います。まだまだ今後女性の就労機会を設ける必要があると思います。このような考えのもと、私達の施設では介護業務一日体験講座を下記のごとく実施しました。

この講座は兵庫県助成事業の一環であり、兵庫県老人福祉事業協会が主宰しています。兵庫県下の特別養護老人ホームに委託している事業でもあります。毎年一回開催しています。

今年は2月12日(日)介護に興味のある女性の方々、又中・高年齢の方々、及び現在就職活動に就いている方々を対象に、介護業務一日体験講座を開催しました。この講座を通して職業選択のひとつになれれば幸いと思い実施しました。体験講座の内容は、車椅子の使用方法、移乗方法、食事介助等の介護の基本動作の実技指導です。その他、レクリエーション体験学習、介護職員や管理栄養士を交えての質問コーナー等を設け参加者の疑問にお答えしています。少しでも多くの人たちが介護の世界に興味を持ち、介護の仕事を理解し、更には仕事をしたいと思っていただけることを願って実施しております。

2017/01/24

人材確保

2012年12月から2016年11月にかけて雇用者数が250万人増加して5733万人となりました。特に、40才~59才の女性が4年間で約130万人増加しています。65才以上ではこの4年間に男性で100万人、女性で60万人が増加しています。

介護の世界は特に、女性の労働力の増加が不可欠です。今後女性の60才~64才、65才~69才の2段階の労働力の増加が介護人材不足解消の決め手となると思います。高齢者が働きやすい職場環境と仕事の分担と短時間労働やパート時給の引き上げがテーマとなるでしょう。

2016/12/24

介護人材確保における外国人労働者の受入れ

在留資格に「介護」を追加する「改正出入国管理難民認定法」と、外国人技能実習制度を拡充する「外国人技能実習適正実施法」が、平成28年11月18日の参議院本会議で可決・成立しました。  

改正入管法は、日本の介護福祉士の資格を取得した外国人を対象に「介護」の在留資格を認め、外国人技能実習適正実施法は、実習期間を最長3年から5年にのばすことになりました。  

これまでは外国人の介護職は経済連携協定(EPA)により、インドネシア、フィリピン、ベトナムの3ヶ国を対象に受け入れて来ました。滞在期間が限られしかも日本語能力のハードルが高く、結果的には過去8年間で累計で約3800人、現在日本に滞在している3ヶ国の合計人数は約257人となっています。

介護は対人サービスの中で高齢者と向き合う仕事なので、日本語能力はきわめて大切な要素になります。又、介護の仕事は、服薬介助・食事介助・入浴介助・排泄介助など多岐にわたり、大切な命を預かる仕事です。

  結論から言うと、外国人技能実習生では介護の仕事は無理だと思います。EPAも本質は数を追うものではないはずなので、難しいと思います。唯一外国人実習生の受け入れを充実さすこと以外に道はないと思います。つまり日本に来て2年間日本語学校で学んだ外国人実習生が介護人材不足を解消する切り札となります。介護福祉士養成校で2年間介護を学び、日本語能力検定試験の3級、又は2級に合格した外国人実習生を受け入れるのが介護人材確保においては最良の方法であると確信しています。

2016/11/24

介護技術コンテスト

兵庫県の補助金事業の一環として、私の所属している兵庫県老人福祉事業協会では、2017年度に介護施設職員の仕事に対するモチベーションや誇りを高めるとともに、県民に対して介護の魅力を発信し、介護への理解を深めてもらうことを目的として介護技術コンテストを企画しています。

入浴介助、排せつ介助、食事介助の3大介助をいかにしてご入居者、ご利用者に満足いくレベルまで高めるかは、若い経験の浅い介護士には必須の課題です。プロとしての技を披露し、互いに切磋琢磨する機会を与えられることはありがたいことです。  

来年実施のために介護技術コンテストの視察の目的で、9月25日(日)に青森県へ出かけて来ました。青森県社会福祉協議会の主催でしたが、参加チームが日頃の成果を競いあって大変盛り上がっていました。介護技術の向上と世間に対する介護職員の評価を高めるために『キラリと輝く介護の魅力の発信』を兵庫県でも行っていきたいと思っております。

他に以下の表にまとめていますように、全国で様々な介護技術コンテストが行われています。

全国での介護技術コンテスト実施状況

  静岡県 ささゆり会 鳥取県 青森県
事業主体 静岡県 サンライフ御立 こうほうえん 青森県社協
後援団体 静岡県介護福祉士会
静岡新聞社・静岡放送他
山彦ホーム
ライフサポート姫路
鳥取県 県老人福祉協会
県介護福祉士会他
開催日時 9月16日・9月17日
10:00~16:30
10月1日
9:00~13:00
10月8日
9:00~16:00
9月25日
13:00~17:30
開催場所 ツインメッセ静岡 サンライフ御立 米子コンベンションセンター 青森国際ホテル
種目 ・食事(軽度・重度)
・入浴(軽度・重度)
・排泄(軽度・重度)
・看取り・認知症
・入浴
・利用者間トラブル対応部門
・排泄・入浴・食事
・認知症・看取り
・口腔ケア
・排泄の援助
事業内容 出場者:介護福祉士またはホームヘルパー2級課程もしくは初任者研修課程以上修了者で、介護業務に従事している方。
出場者数:12名×6部門
実技発表内容:①実技(10分以内)②ディスカッション(3分以内)
出場者:入浴に関してのみ1~2年目職員。
出場者数:9名×3部門
利用者間トラブルのみ2名1チームで9チーム
実技発表内容:現場確認1分 実技7分 講評4分 予備3分
出場者:介護従事者で実務経験がある方。かつ、医療・介護等の事業所(法人)に所属されている方。
出場者数:10名×6部門×A・B「A(通算実務経験5年以上)」「B(通算実務経験5年未満)」
実技発表内容:各競技者準備含む16分(内コンテスト時間7分)
出場者:県内で介護業務に従事している介護職員、介護福祉を学んでいる学生
出場チーム:9チーム
実技発表内容:テーマ「排泄の援助」(実技10分以内、質疑応答5分以内)
その他 審査方法:審査委員会を設置し、公正かつ厳正な審査等を行う。出場者に審査員1名、部門全体を見る審査員が少なくとも1名
表彰:部門ごとに最優秀賞1人を選出する。副賞 トロフィー
記念講演 
羽田圭介×高口光子
スペシャル対談
審査方法:審査員が、各部門に2人配置されて評価基準票で評価する。主に山彦ホームの職員の方が担っている。対象者役は、サンライフ御立職員
表彰:最優秀賞者にトロフィーと表彰状
記念講演:「最期まで口から食べよう」
講師:つだ歯科 院長
津田 賢治
審査基準:非公開
審査方法:事前レポート評価+実技評価+実技特別加点=総合評価
総括的にアドバイザーにより成績が決められる。
記念講演:ノーリフティング・介護ロボットセミナー「優れたQOLサポーターの育成」
講師:新潟医療福祉大学医療技術学部義肢装具自立支援学科
准教授 勝平 純司 氏
審査基準:コミュニケーション、プライバシーの配慮、尊厳の保持、意思の尊重、事前の説明と承諾、環境整備、安全、安楽面の配慮、健康状態の把握、自立支援等から総合的に評価
審査方法:介護技術コンテスト検討・審査委員会委員(8名)
表彰:最優秀賞5千円の図書券
優秀賞 3千円の図書券
特別賞
記念講演:「つくろう!介護の未来」
講師:株式会社あおいけあ
代表取締役社長 加藤忠相
2016/10/24

透明性の確保

政治家、企業家、経営者、管理者等の全ての人間に今日ほど公明正大という言葉が求められている時代はないように思えます。正しいことを正しく行い、人の役にたつことを率先して自らの意思で行うことが多くの人々に幸せをもたらします。それぞれの役割をしっかり行えば、本当に暮らしやすい世の中になると感じています。東京オリンピックの収支、都議会や県議会での政務活動費、果てはアメリカ大統領選挙等のお金にまつわる話こそ、しっかりとした説明責任が求められます。私たちの社会福祉法人でも透明性の確保が運営の第一歩と思い、しっかりとした説明責任を果たしていきます。

今や東京都議会で多くの矛盾が起こっています。本当にまだまだ東北での震災復興が完了していない今、日本で東京オリンピックを開催して良いものだろうかという疑念が湧いてきます。今第一に何をすべきか、未来に向かって何を考えるべきかを本来日本の国政をあずかる政治家が、行うべきことのプラスマイナスを考えて議論をし尽して行うべきなのに、まずは短絡的に東京オリンピックを開催するという結論ありきで本当に行うべきかの議論が希薄なまま進んでいるように思えます。

東北大震災、九州熊本地震、原発の問題等、解決すべき課題が山積しています。しかし、東京オリンピックのアドバルーンを上げて、予算の収支も考えずにどんぶり勘定で無責任に走り出しています。パンドラの箱を開ける勇気のある政治家が多く輩出されることを願っています。

舛添元知事の不祥事がなければ小池都政が実現されなかったという事実は空恐ろしく感じています。本当に説明責任と公明正大、透明性が正に求められている時代に突入しました。

2016/09/24

避難準備

避難準備とは、人的被害が発生する災害の可能性がある場合に、老人・子供などを早期に避難させるために自治体が発令する避難準備情報に基づき、要援護者を避難さることを言うとあります。避難勧告や避難指示が発令されてからでは間に合わないことから2005年6月28日の新潟県での水害の時に長岡市などではじめて適用されました。

台風10号での浸水により岩手県のグループホーム周辺では避難勧告が出ていなかったようです。施設が水防法による避難計画を作成したり、訓練を行ったり又、町役場から長岡市のような避難準備情報の速やかな発令がなされたり、避難準備という言葉の意味を住民に周知徹底させることが特に求められます。

現在「セントポーリア愛の郷」においては、「防災計画マニュアル」による風水害発生時の職員行動チャートにより、職員が行動することとなっています。

緊急時の連絡体制、近隣の避難場所の確保、情報の共有、防災訓練の実施、危険な前ぶれの察知や警戒態勢等を敷いておりますが、いざという時に冷静な行動指示が出せるように更に体制の点検を行っていきます。又、西宮市と「防災時における要援護者の緊急受入れに関する協定書」を取りかわしております。緊急時に実効あるものとしたいと思います。

2016/08/24

防犯対策

平成28年7月26日午前2時、津久井やまゆり園に同園の元職員が施設のガラスを割って侵入し、男女19人が死亡、男女26人が負傷するといういたましい悲惨な事件が起こりました。この事件で西宮市より施設の防犯体制のアンケート調査がありました。

当施設では夜間は警備員が常駐し、館内、館外の見回りを行っております。この事件以降消灯時刻を1時間延長し、午後11時としております。又玄関の開門も午前8時と遅らせております。

周りの不審者、不審車両の見回りも有馬警察署にお願いしております。当施設の窓ガラスは大林組が施工した強化ガラスになっており、隣のゴルフコースから今までに1度ガラス直撃のゴルフボールに対してもガラスはボールの痕と5cm程のヒビですんでいます。

再度防犯対策を見直し、ご入居者・ご利用者・ご家族に対して安心安全な施設作りに更に取り組んでまいります。職員がユニットケアの特性を活かしてチーム力を発揮し、ご入居者・ご利用者お一人おひとりの尊厳を重んじる介護を提供致します。

2016/07/24

七夕の願い事ランキング

セントポーリア愛の郷では、毎年玄関ホールに大きな笹を飾らせて頂いております。警備の方がいつも3m程ある笹を切って来て、ホールに設置してくれています。

その横に短冊をご用意してご入居者、ご家族にご自由にお書き頂いております。もちろんご家族の願い事の第1位は、ご入居者であるお父さん、お母さんの健康のお願い事です。施設での生活が穏やかなものでありますようにとの願いは私たち職員とご家族の共通の願いでもあります。

日本全体ではやはり第1位は健康を願うことであり、ランキング第2位にお金に困らない生活を、第3位には仕事や学業が上手くいきますように、第4位が恋愛や結婚や夫婦円満の願い事が続き、第5位はこのままの生活が続きますようにという暮らしの事が多いようです。

私たちの施設では第1位の健康のことがご入居者、ご家族の願い事のほとんど100%をしめております。

お知らせ

兵庫県が主催するオンライン合同入職式で、セントポーリア愛の郷の新入職員がインタビューを受けている動画が掲載されています。是非ご覧ください。