セントポーリア愛の郷/特別養護老人ホーム

TEL:078-907-1165
〒651-1421 兵庫県西宮市山口町上山口1584-1

理事長コラム

2018/11/24

介護の日イベント 兵庫県委託事業として

プログラム
①介護ロボット展示・体験(12:00~15:00)
17の介護ロボット関連の会社に集まって頂き、展示及び体験を行っていただきました。184名の来場を迎え、成功裏に終了しました。マッスルスーツ、メンタルコミットロボ、見守りシステム、健康レク、立位移動補助具、自動寝返り支援ベッド、床走行式電動介護リフト等の展示があり、かなり進んだ取り組みが行われていることを実感しました。

②介護技術コンテスト(13:30~17:00)
兵庫県内の11の施設から選抜された11名が介護技術を競いあいました。介護職員などが日々の業務で磨き抜かれた介護技術を発表し、その技術の高さや専門性を競いあいます。課題は「視力障がいのある方を食事をするテーブルへの誘導」、コンテスト時間7分、総評1分、入換え3分で競われました。

優 勝 10万円の旅行券
準優勝 5万円の旅行券
第3位 1万円の旅行券
参加賞 3000円の図書券となっています。

当日は武庫荘総合高校、龍野北高校、日高高校の学生85名も見学、ボランティアで参加してくれました。ありがとうございました。

【介護の日とは】

趣旨
高齢化などにより介護が必要な方々が増加している一方、介護にまつわる課題は多様化しています。こうした中、多くの方々に介護を身近なものとしてとらえていただくとともに、それぞれの立場で介護を考え、関わっていただくことが必要となっています。 そのため、介護についての理解と認識を深め、介護従事者、介護サービス利用者及びその家族等を支援するとともに、これらの人たちを取り巻く地域社会における支え合いや交流を促進する観点から、介護に関する啓発を重点的に実施する日として、「11月11日」を「介護の日と定めています。「いい日、いい日、毎日、あったか介護ありがとう」を念頭に、「いい日、いい日」にかけた覚えやすく、親しみやすい語呂合わせとしました。

「介護の日」にちなんだ取組

例年、「介護の日」(11月11日)を中心に、その前後二週間(11月4日~17日)を啓発活動の重点実施期間(福祉人材確保重点実施期間)とし、厚生労働省、地方公共団体、関係機関・団体及び事業者等が連携し、全国各地で「介護の日」の趣旨にふさわしい啓発活動を実施しています。このイベントも、兵庫県より委託され実施しております。

2018/10/24

2019年4月1日から働き方改革関連法が順次施行されます

2019年4月1日より時間外労働の上限規制が導入され、月45時間、年360時間を原則とします。特別な場合でも年720時間、単月100時間未満、複数月平均80時間を限度としなければなりません。又、年次有給休暇の確実な取得が必要となり、使用者は10日以上の年次有給休暇が付与される全ての労働者に対し、毎年5日を時季を指定して与えなければなりません。それから正規雇用労働者と非正規雇用労働者の間の不合理な待遇格差が禁止となります。基本給や賞与等の個々の待遇ごとに不合理な待遇格差が禁止されます。

これにより、介護労働者の労働条件が改善され、1人でも多くの人達が介護の世界で働いてくれればと願っています。

2018/09/24

大規模災害対策

最近の異常気象により、熱中症等によりお年寄りの不幸な出来事が多く報道されており、心が痛む現状があります。又、平成30年9月6日3時7分に発生した北海道胆振東部地震により北海道全域が一時停電しました。前代未聞の大規模停電が起こりました。火力発電だけでなく、原子力発電、太陽光発電、風力発電などの分散型の電力供給により、コスト優先ではなく、電力というライフラインが災害の多い日本では、今回の地震から学ぶべきだと思います。もし北海道の地震が真冬に発生していたかと思うと、ゾッとします。これは日本のどこでも起こり得ることだと思います。

関西を襲った台風21号の被害も、多くの地域に停電をもたらしました。阪神間の特養においても20時間前後の停電でエアコンが使えない、温かい食事が提供できない、入浴ができない等のご入居者にご不便をかけたと、私が会長を務める兵庫県老人福祉事業協会阪神ブロックの数施設から報告連絡がありました。停電に対する備えは緊急を要する課題となっています。まずは、防災グッズの確認、食品の備蓄の確認、停電への対処方法が喫緊の課題となっています。

2018/08/24

西日本豪雨から学ぶ

西日本を襲った記録的豪雨により死者は12府県で7月12日現在184人、行方不明者は5県で64人にのぼったと読売新聞の新聞報道がありました。今回は特に65才以上の高齢者が被害に遭われた方が多いようです。正常バイアスつまり「自分にとって都合の悪い情報を無視したり過小評価したりしてしまう人の特性」が働いたのが原因です。

今まで65年、70年、80年と生きた人生の中で経験したことが無い災害に対して安易に考えてしまうことから起こります。何故逃げなかったのか、逃げ遅れたのかは正常バイアスによるものです。一つの示唆に富んだエピソードがあります。

ある市町村でそこの役員が住民に避難勧告をマイクで叫び続けましたが、住民は誰も避難してくれません。最後に役員が「これが私が皆さんに避難してほしいと告げる最後の避難勧告です。私もこの放送を最後に避難させて頂きます」とマイクをにぎり訴えました。この放送を聞いてやっと住民が避難しだしたとのことです。危険をいかに伝えるか、本当に大切な問題です。情報を的確に伝えて行動を起こしてもらうことが常に多くの命を救うと胆に銘じておく必要があります。

2018/07/24

大阪北部地震

大阪北部地震が平成30年6月18日午前7時58分に発生しました。被害にあわれた皆様には1日も早く日常生活へ戻ることができるように祈っております。又、復興へのご努力に対して、お疲れが出ないようにお願い致します。

さて、私が所属している兵庫県老人福祉事業協会の阪神ブロックは7市1町の施設79施設が加盟しております。このたびアンケート調査を実施しました。結果、被害があったのが23施設、被害が無かったのが53施設でした。ほとんど人的被害はありませんでした。一番多いのがエレベーターがストップした施設ですが、お昼までには殆ど復旧しています。ガスも一度停止しましたが、すぐに復旧しています。電気は大丈夫でした。

ただ、一番の問題点は職員が特養に来て働けるかどうかです。ご入居者の介護をする職員の安否確認が大切です。今回も電話は多くの地域で不通でした。唯一メールの送受信ができたのが、不幸中の幸いでした。誰が施設に来れるかはメールによって確認できました。非常時には、緊急連絡網の設定による職員の安否確認をメールで行う事ができるのを再確認しました。国や県も今回の地震でエレベーターの修理業者の車両を緊急車両として登録する方向で考えているようです。震災からいつも多くのことを学んでいます。今後に活かしていきます。

2018/06/24

四つのテスト

四つのテスト 言動はこれに照らしてから

1)真実かどうか
2)みんなに公平か
3)好意と友情を深めるか
4)みんなのためになるかどうか

これは1932年にハーバード・J・テイラー(国際ロータリー会長)により作られました。人間関係における高度の道徳的水準の向上を図り、それを維持することでなければならないと記述されています。

組織の運営において四つのテストをその都度確認することは、コンプライアンス上の非常に有効であり、公明正大な組織作りには最適だと思います。 特に、1の「真実かどうか」は本当に大切な1つの指標です。特養においても、事故の原因を探る上で事実に基づく検証と対応は2つめを起こさない絶対条件です。事故防止検討委員会や身体拘束廃止委員会での対応はまず真実は何か、事実は何かを追求することからスタートします。

2018/05/24

コンプライアンス(法令遵守)

社会福祉法人を立ち上げる時に、創設者はその思いを法人の理念の中に語り仲間が集います。 福祉の心を持った人達に加わってもらい、ご利用者に満足のいくサービスを届けるために頑張ります。理念の下に集まった仲間が仲間を呼び、素晴らしい集団へと成長して行きます。 理念や行動規範を語り継いで行く使命が創設した人間には発生します。組織のコンプライアンスははじめの第一歩で、当然のことです。しっかりとした理念という土台のもとに、優秀な志を持った人材が育ちます。

私たちの組織は基本理念として

 「愛の心・・・愛の心で介護サービスを実践します」

が掲げられています。

モラルに反する行為は、組織の信用を失い、結果的に組織に多大な損失をもたらします。特別養護老人ホームでは絶対に避けなければならないのは「身体拘束」です。必ず虐待につながると信じ、廃止に向けて職員全員が一丸となって取り組む必要があります。現在、ご入居者、ご利用者との契約行為によって特別養護老人ホームの経営は成り立っています。 コンプライアンス(法令遵守)は職員を育てる第一歩なのは当たり前です。

離職した介護人材の再就職支援

平成29年12月時点の介護分野の有効求人倍率は4.22倍で全産業の1.52倍に比べてはるかに高い数字となっています。 介護人材のボーナス、手当を含んだ平均賃金は27.4万円(41.3才、勤続6.4年)です。全産業の40.9万円(42.5才、勤続12.1年)に比べてかなり少ない給与となっています。この介護人材の賃金を平成29年12月8日に閣議決定した人づくり革命による介護人材の処遇改善によって全産業並みの賃金に引き上げられる可能性が出てきました。その内容は以下の文章となっています。

『介護職員などの処遇改善にこの処遇改善の収入を充てることができるよう柔軟な運用を認めることを前提に、介護サービス事業所における勤続年数10年以上の介護福祉士について月額平均8万円相当の処遇改善を行うことを算定根拠に、公費1000億円程度を投じ、処遇改善を行う。また、障害福祉人材についても、介護人材と同様の処遇改善を行う。 (実施時期) こうした処遇改善については、消費税率の引き上げに伴う報酬改定において対応し、2019年10月から実施する。』となっています。

このように、27.4万円+8万円=35.4万円になって初めて、全産業の平均賃金に近づき離職した介護職員の再就職と約45万人いるといわれる潜在介護福祉士の活用が可能になると思われます。 介護福祉士の登録者数は全国で1,085,994人。そのうち従事者は634,175人で約45万人が介護職に就いていません(2012年調査)。何故45万人が復職しないのか。

辞めた理由は

①職場の人間関係(24.7%)
②理念やの運営のやり方に不満(23.3%)
③収入が少ない(17.6%)
④将来に不安(15.1%)

逆に仕事を選んだ理由は
①働き甲斐がある仕事
②今後もニーズがある
③資格が活かせる

つまり、介護人材の多くは働き甲斐を求めて就職しても、人間関係や給与の安さによって離職しています。

処遇改善を果たすことによって約15万人の潜在介護福祉士が現場復帰を果たす可能性があります。現在行われている「ハローワークや福祉人材センターにおけるマッチング支援の実施」などを通じて介護施設の求人開発や就職相談に対応出来るキャリア支援専門員の配置による介護人材の再就職フォローアップ体制が功を奏することを期待しています。  

2018/04/24

H30年3月10日多職種協働勉強会 講演『学習塾経営から福祉の世界へ』の講演後の参加看護師の感想文

講演会終了後、グループに分かれて意見交換を行い以下の感想がありました。

  • 施設で働き始めて2か月、病院とは違い判断の難しさがある。今日の講演を聞いて介護職員からの報告は小さい事でもきちんと話を聞くことが大切と思った。
  • 介護職員がどのくらいの医療知識を持っているのかわからないので日々のコミュニケーションの中で把握し、個々の職員にあった連携を考えたい。お互いに相談しやすい環境作りをしていきたい。
  • 介護職員に「ありがとう」という事が大切、明日から実践したい。
  • 急性期病院から特養に就職したが、今日の北嶋先生の話で特養の在り方が分かった。
  • 看護職員と介護職員では知識が違う、分かりやすく安心してもらえるような説明が大切。ちょっとした一言でも安心してもらえる事が分かった。
  • 今日の話で自分達のしていることが間違っていなかったと感じ、自信につながった。
  • 共感できることが沢山あった。忙しい中で、流してしまう事もあったが「ありがとう」とこの一言が大事とわかった。
  • バカな先生は塾で一生懸命教え、できる先生は家で勉強できるように教える。いかに介護職員に主体性をもって動いてもらえるようにするか大切。
  • セントポーリアの参加者です⇒介護職員の目線で理事長に話している事が今日につながった。職場では理事長がすべての会議に出席している。何かあっても理事長が助けてくれる、責任をとってくれるという安心感がある。
  • 特養っていいところ。利用者様の公平が大事。事故報告の線引きも考えたい。
  • 人によって理解度が違う。ポイントで教えてあげる事が大事。
  • セントポーリアは仲が良くてよい施設。
  • 特養に対するイメージが変わった(パラダイス)。
  • レジュメがとてもわかりやすかった。
  • 報告に対して上から対応しているつもりは無くても、無意識にそうしていたかもしれないと反省している。
  • 自分の施設の施設長にもこの講演を聞いてほしかった。

等でした。

拙い私の進行で恐縮でしたが、北嶋様には私たち看護職員が聞きたいと思っている事をズバッとお話し頂いたあっという間の90分でした。頂いたレジュメも充実したもので今回の勉強会のためにご尽力頂いたことに改めて感謝致します。

私の感想でございますが……、特養において嘱託医への報告が非常に大事で、報告方法によっては当然その後の治療方針も変わることがあります。北嶋様のお話された通り、まずはご家族の意向を確認し、一緒に報告する事が必要です。そのあたりが病院でのDrの関わりと特養での嘱託医との関わりの大きな違いであると私は現場でいつも力説しています。『特養での良い点②入居者と長期に関われる』と言われた通り、私も特養は長い時間お付き合いする事により最期はどうするか共に考え、入居者様の人生そのものを支える素晴らしい職場だと感じています。特養の看護職員の仕事をこんなに理解して頂いていることをうれしく思いました。またの機会を楽しみにしております。ご多忙の中誠にありがとうございました。

阪神ブロック看護部会会長 さぎそう園 辰井麻子

2018/03/24

阪神ブロック看護部会の勉強会

ちょうど一年前の平成29年3月頃に兵庫県老人福祉事業協会・阪神ブロック看護部会長で特別養護老人ホーム・さぎそう園の主任看護師の辰井麻子様より、講演依頼がありました。

日時・場所は平成30年3月10日(土)の午後2時から3時半の90分間、兵庫県宝塚市美座町にある特別養護老人ホーム・宝塚まどか園。多職種協働をテーマに、看護職に伝えたいと思われている事、施設の現場で強く感じておられる事などを話してほしいとの依頼です。当日は38名もの看護師の方にお集まり頂き、日頃私が感じている看護師に対する思いを忌憚なくお話させて頂きました。

当日のレジュメを添付致しております。一度お読み頂ければ幸いです。尚、当日の流れは以下のようになっています。

1.学習塾経営から特養経営へ

2.特養とはどんな所?
 ①特養の定義
 ②入居施設として
 ③受けるサービス
 ④組織図
 ⑤看護職が期待されていること
 ⑥介護職が看護職に対して思っていること
 ⑦看護師が気を配っていること
 ⑧看護師の人物像
 ⑨特養の良い点
 ⑩特養の難しい点
 ⑪平成30年度介護報酬改定

お知らせ

兵庫県が主催するオンライン合同入職式で、セントポーリア愛の郷の新入職員がインタビューを受けている動画が掲載されています。是非ご覧ください。